50音順

韻を踏む(アリタレーション(alliteration)/ライミング(rhyming))

 単語や文の最初の音をあわせる「頭韻を踏む」alliteration(アリタレーション)と、最後の音をあわせる脚韻「脚韻を踏む」rhyming (ライミング)があります。単語や文章の最初の音を合わせる頭韻と最後の音をあわせる脚韻があります。単語の最初の音や最後の音を同じ音にすることによってリズムが加わり、詩やナーサリーライムでなどでよく使われます。

聞き読み

 (英語の)本を読み始めた子どもたちが、CDなどの音声を聞きながら、本を黙読すること。音声を聞きながら本を読み声を出すことを、パラレルリーディングまたはシンクロリーディングといいます。音声を聞きながら、何も見ないで発話する活動はシャドーイングといいます。

クリル(CLIL)

 クリル(CLIL)とは、Content and Language Integrated Learning(内容言語統合型学習)の略称です。文字通り、言語と内容を統合して同時に学ぶ方法です。例えば、英語の授業を行うときに、レッスン内容やテーマを、理科や社会に関係するトピックで行います。そうすることで、英語を学べるだけでなく、英語で(内容を)学べます。そこから思考力や発言力など、より深い英語の学びにつなげようとする狙いがあります。
 近年、多読リーダーには、CLILの考えを取り入れたものが多くあります。

グレイディッド・リーダーズ(Graded Readers/GR)

 語学学習者用の段階別読み物です。文法・語彙がレベルごとにコントロールされています。段階別読み物とも言われます。本にはレベルがふられているため、自分に合ったレベルからスタートし、少しずつレベルを上げていくことができます。

サイトワード(Sight Word)

 目で見てすぐにわかるべき頻出単語のこと。a、an、and、theなど、意味としてではなく、英語を理解するうえで知らなくてはならない単語とも言えます。サイトワードを学ぶためのリーダーなどもあります。

ステム/スティーム(STEM/STEAM)教育

 STEMとは、Science, Technology, Engineering and Mathematics すなわち「科学(Science)・技術(Technology)・工学(Engineering)・数学(Mathematics)」の教育分野を総称する語です。
STEAMはSTEMにA、つまり「芸術・教養(Art)」を付け加えた教育手法です。AIやロボットの普及で、近い将来、現在ある仕事の多くがこれらで代替されると言われています。
 そのような中、社会に求められる感性やスキルは、問題解決力や論理的思考、クリエイティブな発想やスキルとされており、その基礎となる部分をSTEAM教育では学ぶことができます。具体的には、プログラミングやIT、ロボット技術などです。

多読と内容理解の確認

 辞書をできるだけ使わずに、わかったところをつなげて英語のまま理解しながら、できるだけたくさんのやさしい本から読んでいく読書方法です。おもしろくないのに無理に読もうとする必要はありません。興味があって、辞書をできるだけ引かなくても自分の力で読めるくらいのやさしい本からスタートしてたくさん読むことによって、英語で読む感覚を日本語で本を読む感覚に近づけながら力をつけていく読み方です。
ただ、自分では内容を理解しているつもりでも、結果的にまったく理解していない「飛ばし読み」という状態をさけるために、読み終わった後に内容理解の問題でチェックしてみるとよいでしょう。

チャンツ

 チャンツとは、英語の語句や文、文章を一定のリズムに乗せて歌ったもの、または、一定のリズムに英単語やフレーズ、英文を乗せて発音する指導です。キャロリン・グレアムのJazz Chants for Children(1979)は有名です。子どもにとって単調でつまらないものになりがちな発音指導を、英語を英語らしく、子どもが飽きないような楽しい方法で工夫したものです。

フォニックス(phonics)

 フォニックスとは、英語において、英語の「スペリング(つづり)」と「発音」の間にある規則性に注目し、子どもたちにそれを学ばせることで、英語の正しい読み方を教えようという指導法です。英語圏の子どもだけではなく、英語を母語としない子どもたちに、英語の読み方を教える方法として用いられています。
 ただし、フォニックスで意味がわかるわけではありません。また、フォニックスのルールにも例外がたくさんあります。フォニックスのルールを完璧にマスターすることを目指すのではなく、ある程度英語の音が推測ができる、音からある程度文字が推測できるようになることを目指しましょう。

フォネミック・アウェアネス(phonemic awareness)

 英単語は音素によって構成されているということを認識する能力のこと。音の最小単位である音素、たとえばpigという単語では、p-i-gという3つの音が組み合わさっていますが、そのp/i/gを音素といいます。フォネミック・アウェアネスとはそうした音素認識のことです。

レクサイル(Lexile)指数

 Lexile®(レクサイル)とは、アメリカのMetaMetrics社が開発した英語の読解能力向上を目的にした無料のオンライン・プログラムです。語の使用頻度と文章の長さで決定される「レクサイル指数」という、読者の読書能力と、本の難易度を、「L」のついた数値で客観的に表し、読書レベルに合った本を見つけるのを容易にします。例えば、『ハリー・ポッター』シリーズは、880L~1030L(アメリカの小6程度)のレクサイル指数をもっています。

レベルド・リーダーズ(Leveled Readers・LR)

 英語を母語とする子どもたちが本の読み方を学ぶために使う絵本のシリーズです。何段階かのレベルに分かれていて、それぞれのレベルに複数の本があります。日本でよく知られているイギリスのOxford Reading Treeのシリーズをはじめ、英語圏では英米を中心にさまざまなシリーズが刊行されています。

読み聞かせ

 乳幼児期から小学生くらいの子どもたちに対して、いっしょに絵本などを見ながら、声に出して語り聞かせること。朗読をするのではなく、聞いている子どもにわかるように話しかけたり、説明を付け加えたりすることもあります。

CEFR

 CEFRとは、Common European Framework of Reference for Languages: Learning, teaching, assessmentの略で、日本語では「外国語の学習・教授・評価のためのヨーロッパ言語共通参照枠」と言われています。欧州評議会(Council of Europe)が、20年以上にわたって研究および実証実験をして開発し、2001年に公開された、外国語の運用能力を、言語の枠や国境を越えてA1~C2までの6段階の基準で測ることができる国際的な指標です。
2018年2月に改定され、A1~C2までの6段階を基本としつつ、Pre-A1, A1, A2, A2+, B1, B1+, B2, B2+, C1, C2, Above C2 の11段階に細分化されました。

GR(Graded Readers)

 グレイディッド・リーダーズ

LL(Listening Level)音だけの難易度レベル

 門田修平・関西学院大学大学院教授の監修のもと、コスモピアが作成した音だけの難易度です(0.5-9.1レベル)。(1)連結・脱落・同化などの音のくずれ、(2)スピード(wpm: words per minute 1分間に何語のスピードで話しているか)、(3)ポーズの長さと多さの3つをもとに総合的に判定します。

LR(Leveled Readers)

 レベルド・リーダーズ

wpm(word per minute)

 1分間に読んだり、話したり、書いたり、タイプしたりすることのできる単語数を表します。読む速さは、日本人の高校生は平均約75wpm、大学生は80~100wpmと言われています。一方、一般的な母語話者の読むスピードの平均は300wpmと言われています。
話す速度で使われる場合には、スタジオ録音の音声は、ゆっくりしたもので130wpmくらいから160wpmくらい、日常会話はかなり緩急があるので150wpmくらいのところもあれば、200wpmを超える場合もあります。ニュースはVOA Learnigのような学習用のニュースのサイトは100wpm前後でゆっくりしたものに感じられますが、一般的なニュースは平均すると180wpm以上になることもあります。

YL(Yomiyasusa Level 読みやすさレベル)

 SSS英語多読研究会が作成した本の読みやすさを判断する基準。語彙・文法・内容の難易度、背景知識の有無等をもとに「日本人英語学習者にとっての読みやすさを数値化したもの」です(0.0-9.9レベル)。数値が小さい程読みやすく、YL0.0-0.9 の本をレベル0の本、YL1.0-1.9の本をレベル1の本などといいます。
子ども英語ブッククラブで紹介する本は、0.0~1.5(1.6)のものです。